農地・住居や技術研修で苦労もありますが、農業にはそれ以上の魅力があるのです



 

増加する農業法人への就職者

農家

若い世代で、農業生産を行なっている会社、農業法人に就職する人が増えています。

 

農業をやりたいが自営ではじめるのは技術も資金もないという人にとっては近道です。

 

農業法人で何年か従業員として、農業経験をつんでから自分で農業経営をはじめる人もいます。

 

農業法人とは

農業生産をおこなっている会社などは、まとめて農業法人と呼ばれています。

 

その中には、農地法で農地などを利用する権利をもっている農業生産法人とそれ以外の法人とがあります。

 

農業経営基盤強化促進法の改定により、農業生産法人以外に、一般の株式会社やNPO法人も、遊休農地がかなりある地域においては、農地を借りることができるようになりました。
これを特定法人といいます。

 

農業生産法人とは

農地法上、農地を利用することができる権利が認められた会社などが、農業生産法人です。

 

農業生産法人には、株式会社、有限会社などの会社と、農協法に基づく農民3人以上で組織する農事組合法人があります。

 

農業法人は、農地を買い入れたり、借り入れたりすることができます。

 

そのため、農地を農地として利用し続けてもらうように、様々な要件があります。

 

農業法人は有限会社が多い

農業法人には、有限会社が一番多いようです。

 

というのは、家族農業経営が会社形態の法人になったり、農家が共同で会社を作ったためです。

 

特定法人による農地リース方式は、構造改革特区制度において、2003年から、農業経営基盤強化促進法の改正において、2005年から認められました。

 

会社法でかわったこととは

2005年に法律改正で会社法ができ、有限会社を新設することができなくなりました。

 

そのため、農業生産法人と認められるには、必要な要件をみたさなくてはいけません。

 

そこで、農協方に基づく農事組合法人の制度はそのままで、生産農家などが共同で事業を行なう法人形態にして、新しく有限責任事業組合という仕組みができました。


農業法人でおこなう事業とは

農家

雇用型農業法人経営

農業法人経営には、経営規模を拡大したり、経営を複合化、多角化して、従業員を雇って農業経営をおこなっている雇用型の経営が増えているようです。

 

経営を複合化、多角化

農業法人の特徴とは、経営の複合化、多角化です。

 

農業法人の事業は、農業生産事業が大きな柱となっています。

 

そして同時に、農畜産物の販売事業や加工事業を行い、さらに観光農園といった観光や交流事業、農村レストラン事業を行なっている法人経営もあります。

 

販売事業・加工事業を導入

農業法人経営にとっては、農業生産事業が基本となっています。

 

従業員を常時雇用している農業法人の55%が農畜産物の販売事業を行い、27%が農産物加工事業をおこなっているのです。

 

農地を利用している農業生産法人は、総売り上げの50%以上が農業および農業関連事業の売上である必要があります。

 

この農業関連事業とは、能畜産物の販売事業、加工事業、運輸事業以外に、観光農園、農村レストランといった事業があります。


農業法人が求める人とは

農家

正職員を募集する理由

農業法人が正職員を募集する理由には、「現状の労働力の不足、技術不足」が63%、「経営規模の拡大」が57%、となっています。

 

また、経営の複合化、多角化では、「新規部門の開始にともなって」が20%だそうです。

 

農事法人が求める人とは

労働力が不足したために募集する場合は、若くてよく働いてくれる元気で健康な人です。

 

また、販売事業や加工事業などの新規部門を開始するために募集する場合は、社会人経験がある人です。

 

さらに、経営を将来受け継いでくれるような人材となると、社会経験を積んだ幹部候補生として正職員としての採用となるようです。

 

地元出身者を優先、経験は不問

農業法人の正職員や常勤パート職員の採用基準の一番は、地元の人であるということです。

 

というのは、地元の人の方が、定着率がよいからということです。

 

そして、2番目には若い人、3番目には農家や農家出身者ということだということです。

 

最近では、農業経験者を中心に採用する農業法人は少なく、農業経験はあまり問わないようです。

 

農家以外の出身者を採用

農業法人が1997年〜2001年の間に採用した正職員は、農家以外の出身で地元に居住が36%と最も多くなっています。

 

農家出身者で地元に居住が25%、Uターン者を合わせて地元出身者が中心となっています。

 

農業に熱意のある人を採用

農業法人が正職員に採用する際に、最も重視する点は、「農業に対する熱意」です。

 

しかし、その一方で、「長く働いてくれる」「経営の幹部になれそう」「将来、独立して農業を始めたい人」も重視しています。

 

また、農業法人が正職員を採用する際に重視する能力とは、「熱意・意欲」、さらに「行動力・実行力」です。

 

そして、「健康・体力」「協調性・バランス感覚」が続いています。

 

「専門的知識・技術」は、あまり求められていません。

 

農業法人は発展途上

農業経営は、一般的に、農家という家族農業経営です。

 

その中に、会社形態などの農業法人が生まれて、経営規模の拡大や複合化、多角化を進めて従業員を雇用して増やしてきたのです。

 

農業法人の経営規模は中小企業クラスであり、発展途上なのです。

 

農業法人に就職するには

農業法人に就職するための相談窓口には、ハローワーク、新規就農相談センター新規就農フェアなどがあります。

 

それ以外の相談窓口を説明していきましょう。

 

茨城県農業会議の取り組み

茨城県農業会議では、1986年から新規就農希望者の相談に応じています。

 

同じ事務所内に県農業法人協会の事務局があり、農業会議と農業法人協会が連携して「農業塾」を作っています。

 

そして、農業会議の就農相談と無料職業紹介所の機能とタイアップして、法人協会会員の農業法人に農業塾生を派遣して人材育成をする事業を行なっています。

 

農業法人の研修生から従業員に

NPO法人阿蘇エコファーマーズセンターは、熊本県阿蘇地域の農業法人経営・農家8経営者が共同で作った農業研修組織です。

 

前半6ヶ月の基礎研修、中期6ヶ月の応用実践研修が終わると、後期1年間は農業法人や農家に派遣されて、派遣職員という身分で農業の実践を行なうようになっています。

 

そして、2年間の研修においてステップを踏みながら、従業員がいいのか、独立した農業経営者がいいのかを適性判断するようになっています。

 

55歳で農業法人に転職

NPO法人阿蘇エコファーマーズセンターの事務局長さんは、農業関係の研究所職員でした。

 

そして55歳の時にある農園に研修生として入り、研修1年を終えて正職員となり、同時にNPO農人の事務局長を努めているのです。

 

転職のきっかけは、新規就農フェアへの参加だそうです。

 

フェアに出展していた農園経営者と意気投合して、一大決心をしたということです。

 

紹介予定派遣

全国段階と都道府県段階と新規就農センターが2006年度から、紹介予定派遣事業を行なっています。

 

これは、新規就農希望者や農業法人就職希望者と派遣元となる新規就農相談センターが雇用契約を結び、労働者派遣契約を結んでいる農業法人などに6ヶ月間派遣するというものです。

 

農業法人に就職するには

農業法人に就職して従業員として農業の仕事につきたいという人、将来は独立して農業経営をした人が何年間は農業法人で従業員として農業経験をしたいという人にとって、農業法人に就職することは整備されてきています。

 

農業法人就職希望者は、相談窓口を訪ねたり、新規就農フェアに参加して、農業法人の求人情報などの情報を集めることが大切です。

 

農業法人の労働条件

農業法人に就職するのであれば、農業法人の労働条件を知っておくことが重要です。

 

農業法人に勤めるということは、一般企業に勤めることと同じです。

 

ですから、労働基準法などの労働法が適用されるのです。

 

しかし、農業の場合は、労働は季節や天候によって左右されるので、労働基準法の労働時間・休日に規定が適用されません

 

労働時間や休日が、口約束ということがありますが、雇用契約は文書にしておくことが大切です。

 

農業法人の給与水準

農業法人の給与は、時間給のところもあれば、日給月給、月極もあるといったように、農業法人によって異なっています。

 

農業法人の経営者は、市町村職員や農協職員などの初任給水準をから給与水準を決めているようです。

 

就職規則や給与規定

就業規則給与規定を定めている農業法人の割合は、比較的高くなっているようです。

 

しかし、退職金規定を定めている農業法人の割合はかなり低いようです。

 

というのも、定年年齢まで農業法人に従業員として勤める人が少ないためです。

 

社会保険の加入率

農業法人では、労働保険雇用保険の加入率はかなり高くなっています。

 

しかし、健康保険年金保険への加入率はあまり高くないようです。

 

国民健康保険や、国民年金に加入しなければいけないといったことも多いということです。

 

労働条件は、改善されつつある

農業法人は、労働力を雇う際、人材育成のために人を雇っています。

 

そのため、徐々に雇用条件労働条件は改善されているそうです。


農業法人の従業員から農業経営者に

農家

従業員から構成員、競争経営者に

農業法人によっては、一定の年数を勤めると出資して、その農業法人の構成員になることができる、また、役員となって経営陣の中にはいることを選べるといったルールを定めている法人もあります。

 

というのも、農業法人が正職員を採用する目的には、将来的に幹部職員になる人材、経営の後継ぎになってくれる人材を法人経営の内部で育てたいということがあるからです。

 

従業員から独立して農業経営者に

分社化のれんわけの形をとって、農業法人の従業員から独立した農業経営者になる道を準備している農業法人経営者もいます。

 

分社やのれんわけの場合では、その農業法人のグループとして、共同販売事業などに参加することになります。

 

農業経営者は、魅力的な個性をもっている人達です。

 

農業法人に従業員になることは、プロの農業経営者の経営や人生の哲学を学ぶことにもなります。

 

さらに、農業法人の従業員としての経験は、後から農業経営を成り立たせるためには貴重な経験にもなるのです。

 


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