農地・住居や技術研修で苦労もありますが、農業にはそれ以上の魅力があるのです



 

様々な売り方がある農産物

農家

販売方法を考えることは重要です

農業経営は、農業生産事業を基本としていますが、生産した農産物を販売して、販売代金を回収することではじめて収入を得ることができるのです。

 

そして、販売収入からそれまでに使った生産資材といった経費を支払い残った金額が所得になります。

 

生活するには、光熱費や教育費は現金で払わなくてはいけません。

 

ということは、生産した農を商品として販売しなくてはいけないのです。

 

農業経営を考えること、農作物の販売方法を考えることは重要なことなのです。

 

農産物のいろいろな販売方法

農産物の販売方法にはいくつかの方法があります。

 

例えば、

  • 「市場や農協を通しての販売」
  • 「農産物の直接販売」
  • 「農産物直売所での販売」
  • 「農業加工品を販売する」
  • 「体験農園や観光農園」
  • 「農村レストラン、農家民宿」

などがあります。


農産物の売り方を考える

農家

売り方による違い

卸売市場には代金決済機能があります。

 

しかし、市場流通のための規格や荷姿をかえたり、市場に手数料を払うといった流通経費が必要です。

 

農協を通して卸売市場に出す場合は、市場と農協の両方に手数料が必要になり農家の取り分が少なくなります。

 

直接販売は、手数料がかからないので流通経費が安くなりますが、自分で販売代金の回収をする必要があります。

 

農産物を加工して販売するには、付加価値がついて価格が高くなりますが、加工技術の習得や加工施設などの投資が必要になります。

 

観光農園や農村レストランの経営も販売単価は高くなりますが、お客がきてくれなければ経営自体がなりたたないのと、先行投資が必要となります。

 

販売ルートを複数持つ

販売方法にもそれぞれメリットとデメリットがあります。

 

ですから、販売方法はひとつだけではなく、農協と直接販売といってように組合せておくと、リスクを分散させることができます。

 

販売先の決まっている作目

作目によっては販売先が決まっているものがあります。

 

例えば、酪農の生乳販売は、牛乳・乳製品メーカーごとに系列が出来ています。

 

また、農協にも専門農協総合農協があります。

 

また、食肉も牛・豚は食肉処理施設でしか屠殺・処理ができず、農協や仲買人などを通しての販売となります。

 

さらに葉タバコは、日本たばこ産業株式会社にしか販売できません。

 

さらに葉タバコの作付け面積・販売量も割り当て制となっています。

 

販売方法は経営方法でもある

販売を考えることは、農業経営の方法を考えることでもあります。

 

野菜や果物の産地・農協にはブランドがありますから、そのブランドで売るのであれば、農協の組合員になって農協を通しての販売となります。

 

直接販売は、少量多品目か、2〜3品目の生産かによって、販売先が異なってきます。


市場や農協を通しての販売

農家

市場出荷のメリットデメリット

卸売市場への野菜や果物の出荷は、農協など集出荷団体を通して行なう場合と、生産農家が直接出荷する場合とがあります。

 

農協を通して出荷する際のメリットは、流通機構が代金決済機能を持っているということです。

 

またデメリットは手数料が卸売市場と農協の両方にかかるということです。

 

農協出荷のメリットデメリット

生産農家が農産物を農協に出荷するということは、農協が農家の委託を受けて、生産物を共同で販売するしくみです。

 

そのため生産農家は、販売のリスクがなく、農協に販売を委託して、販売代金を回収してもらうことができるのがメリットです。

 

デメリットは、農協の手数料など、流通の経費がかなりかかることです。

 

変化する市場

輸入されている生鮮野菜のほとんどが、食品加工業や外食産業、または弁当産業といった加工原材料などの業務用となっています。

 

そのため、国産の野菜においても、加工や業務用、量販店チェーンとの愛で、あらかじめ価格や出荷量を決めておく契約取引となっています。

 

卸売市場の外での販売になりますが、これも市場や卸売会社が仲介しています。


自分で農産物を売るには

農家

直接販売のメリットデメリット

生産者が消費者や小売店に直接生産物を販売するという方法もあります。

 

直接販売のメリットは、なんと言っても流通経費を軽減する事ができるという点です。

 

しかし、市場がもつ代金決済機能を使用することができないので、代金を回収する方法を考えておく必要があります。

 

生産農家の直接販売先には、

  1. 消費者
  2. 料理店や外食産業
  3. 小売店やスーパーマーケット、生協や卸売業者といった流通業者
  4. 食品加工業者

などがあります。

 

収穫物が売れると

直接販売のメリットには、直接消費者と顔を合わせて反応を見ながら売ることができることがあります。

 

作った野菜が、消費者においしいといってもらえることは、生産者としてはとてもうれしいことです。

 

こういった「販売した時の喜び」が味わえるメリットは、直接販売以外にはないかもしれません。

 

販売先を確保するには

販売先を確保するには、初めて買ってくれたお客さんを大切にして、リピーターになってもらうことが一番です。

 

一度かってくれたお客さんが、口コミで2番目、3番目のお客さんをつれて来てくれるようにするには、売れ筋商品を作ることが重要です。

 

最近では、道の駅地産地消の農産物直売所があちこちに出来ています。

 

農産物直売のための生産出荷組合に参加して販売することも方法です。

 

宅配便を利用する

直接販売には、よく宅配便が使われています。

 

会員を募って、会員宅に宅配便で農産物を送るという方法です。

 

会員数が増えると、箱詰めなどかなりの作業時間が必要になってきます。

 

そのため、労働力に見合った計画を立てることが大切です。

 

インターネットで販売する

インターネットを利用して、農園のホームページを立ち上げて直接販売する方法もあります。

 

個人のホームページは、なかなかアクセス件数が増えない、さらになかなか販売にはつながらないので、農園のPR用のページと割り切っておくとよいでしょう。

 

直接販売の喜びと難しさ

直接販売は、お客さんの確保や決済方法、回収方法などの問題はあります。

 

しかし、よい農産物を作っていると必ず売れるといわれています。

 

つまり、お客さんとの信頼関係が築けるかどうかにかかっているのです。

 

お客さんとの信頼関係ができてくると、これのほどの喜びはないのではないでしょうか。


農産物を加工して販売

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加工すると付加価値がつく

農産物を原材料として販売するのでなく、加工するなど一手間加えて付加価値をつけて販売する方法もあります。

 

付加価値をつけると、その分販売単価は高くなるのです。

 

加工専門の農業経営

農産物の生産者には、漬物専門の新規参入就農者もいます。

 

原材料はすべて自家栽培で、無添加の漬物に加工して販売しているのです。

 

地の利を利用してお土産店での販売や、インターネットで販売しているようです。

 

観光農園、農村レストラン、農家民宿などの経営

 

体験農園もアイデアが必要

ある鹿児島の新規就農者のMさんは、イチゴのもぎ取り農園から農業経営をはじめました。

 

市場にイチゴを出荷しないで、直接販売と生協で販売し、もぎとり観光農園で経営を成り立たせています。

 

はじめはもぎ取り農園でしたが、採ったイチゴでジャムやイチゴ大福を作る体験も始めました。

 

これが好評でお客さんがどんどん増えていったそうです。

 

また、東京の世田谷区でブルーベリーのもぎ取り農園を経営している新規就農者もいます。

 

多くの種類を作り、長い期間収穫ができるようにしてケーキ屋さんへの直接販売ともぎ取り農園を経営をしているようです。

 

農村レストラン、農家民宿

農家が作った野菜や農産物を中心に使って、農家の料理を食べてもらう農村レストランや、食事をしてもらうだけでなく、宿泊もしてもらう農家民宿が、グリーン・ツーリズムで行なわれるようになりました。

 

これも農業経営のひとつの方法だといえます。

 

牧場にロッジとレストラン

北海道では、牧場の中に宿泊施設とレストランを作った酪農家もいます。

 

酪農で多角経営をするに、放牧民宿などを推奨していて、長期低利の資金を貸してくれる制度もあるそうです。

 

牛肉やマトン、チーズなどの乳製品やとれ立ての野菜をたっぷりと使った料理も売りになりそうです。


農業を経営する

農家

農業はビジネスであるという視点

農業はひとつのビジネス、事業であるという視点がなければ、その経営を成り立たせることはできません。

 

要は、農業経営をひとつのビジネスと捉えて経営を成り立たせることが大切なのです。

 

農業を経営するということ

農家は、家族農業経営ともいわれています。

 

また、農家は自営業者です。

 

ということは、夫婦二人で農業をしている場合は、夫婦とも共同経営者なのです。

 

農業においても、経営という視点が重要です。

 

経営を多角化した場合は、さらにその視点が重要になってきます。

 

経営と家計の視点

経営という視点から農家経済を見てみると、年間売上高から農業系経費を差し引いたのが農業所得です。

 

農業所得には、家族の農業従事者が働いた労働報酬が含まれています。

 

ですから、農業所得が家計費を賄えるかどうかをつかんでおくことは重要です。

 

簿記記帳をして、売上げと経費の出納を把握しておき、農業経営が成り立つようにしなければいけません。

 

さらに、経営と家計をわけて考えることも大切です。

 

新規就農者の農業経営確立

新規就農者の場合、はじめから農業経営が成り立つわけではありません。

 

全国新規就農相談センターのアンケートによると、農業所得で家計費が賄えていると答えたのは、26%にすぎません。

 

農業所得で家計が賄えるようになるには、平均して2.5年は必要のようです。

 

新規就農者は、農業経営の確立までに3〜5年、農産物の売上高が1000万円を目安に考えるとよいでしょう。

 

兼業農家も考え方のひとつ

農業所得だけでは家計をまかなうことができないのであれば、専業農家ではなく他の収入で足らない分を補う兼業農家も考え方のひとつです。

 

しかし、その場合においても経営という考え方は重要です。

 

基本は家計費をまかなうこと

農業経営はひとつのビジネスですから、まずは、家計をまかなえなければいけません。

 

ですから、農業経営の形も規模も、暮らしを基本に考えることが大切でしょう。

 

経営を会社組織にする

農業経営を家族経営から、会社などの法人経営の形態することもできます。

 

複数で農業経営をする場合は、はじめから会社組織にする場合もあります。

 

法人の形態をとっている農業経営が農業法人です。

 

農業法人の中で、水田や畑などの農地を利用する資格がある法人を農業生産法人といわれています。

 

農業を法人経営にすることは、経営を確立するためには有効な方法です。

 

銀行などから運転資金を借りやすくなる、税制上の優遇処置を受けることができるといったメリットがあります。

 

会社組織にした場合、農業法人としての税制上のメリットが得られる目安は年間販売額3000万円以上です。


経営の運転資金を考える

農家

農業資本の回転率が低い

農業経営の特徴とは、資本の回転率が低いことです。

 

野菜でも、種をまいたり苗を植えてから、栽培管理をして収穫するまでには何ヶ月もかかります。

 

作物によっては年に1回しか収穫できないものもあります。

 

また、自然条件に左右されながら生産するという宿命もあります。

 

そのため、農業経営においては、運転資金を考えておく必要があります。

 

農業経営を経営として成り立たせるためには、運転資金という考えかたが重要なのです。

 

資金の流れをつかむ

機械や施設などの資金、運転資金などの資金の流れをつかんでおくことは、経営の基本だといえます。

 

それを把握しておき、販売収入がどれくらいかをつかみ、農業経営費を家計費をまかなうためにどれくらいの売上高が必要かをつかむのです。

 

多角経営の注意点

農産物の生産だけでなく、多角経営をする場合、資金の流れも複雑になってくるので、それぞれの資金の流れもしっかりと把握しておく必要があります。

 


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